医院名:まえだファミリークリニック 住所:〒175-0092 東京都板橋区赤塚3丁目9−1 電話番号:03-3979-0901

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome: SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群睡眠中に呼吸が止まる病気で、気道が塞がって起こるタイプと脳にある呼吸中枢の機能異常によって起こるタイプに分けられます。気道の空気の流れが10秒以上止まった状態が無呼吸で、止まりそうな弱い呼吸は低呼吸です。1晩の睡眠時間を7時間として、全体で30回以上、あるいは1時間に5回以上の無呼吸があると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
生活習慣病の悪化や心疾患・脳疾患といった命に関わる病気のリスクが高くなりますし、健康寿命にも悪影響を与えます。また、日中に抵抗できないほど強烈な睡魔に襲われて大きな事故につながったケースもいくつかあります。ご本人のために、そしてご家族のためにも症状に心当たりがあったらできるだけ早めの受診が望まれます。

睡眠時無呼吸症候群の症状

代表的な症状は以下のものがあります。

睡眠中

いびき

いびきが止まって無呼吸状態になり、しばらくして大きな呼吸とともに再びいびきがはじまります。
ご本人ではなかなか自覚できないため、ご家族や友人に指摘されてはじめて気付くこともあります。特に、患者さんはご家族からの指摘を気楽に流してしまいがちです。必ず医師にご相談されることを強くお勧めします。

睡眠障害

何度も目が覚める、熟眠感がないなどがあります。また、息苦ししさや動悸で目が覚めることがあります。

  • 寝汗をかく
  • 歯ぎしり
  • 食いしばり

など

起床時

  • 熟睡感がない
    睡眠時間は十分なのに、熟睡感が得られません
  • 頭痛
  • 疲れが取れない
  • 口・鼻・喉の渇き

など

日中

  • 疲労感がある
  • 急激に抵抗できないほど強い睡魔に襲われる
  • 集中力がなくなってきた
  • 頭痛

など

睡眠中に呼吸が止まると脳が酸素不足を起こして、目は覚めなくても脳が覚醒してしまいます。それを繰り返すため、熟睡感がなく長く眠っても疲れが取れません。また酸素不足によって心拍数が増えるため、身体全体にも大きな負担がかかり続けます。
どれほど長い睡眠時間を確保しても睡眠不足の状態になって、日中の集中力や判断力、反射神経を低下させます。また慢性の睡眠不足となるため、日中、急激に強い眠気に襲われて事故を起こすリスクも上昇します。実際に睡眠時無呼吸症候群が原因で大きな事故が何度も起きています。

睡眠時無呼吸症候群の種類

閉塞性睡眠時無呼吸

気道が塞がって呼吸が止まってしまうタイプです。睡眠時無呼吸症候群の90%はこのタイプだとされています。睡眠時には筋肉がゆるむため、肥満による首や喉の脂肪が支えを失って気道を塞いでしまうことで起こるケースが多くなっています。また、痩せている場合も、顎の大きさなどによって気道が塞がりやすい場合があります。

中枢性睡眠時無呼吸

脳には呼吸中枢があって睡眠時にも呼吸をコントロールしています。この呼吸中枢が心疾患や脳血管疾患などによって機能異常を起こして無呼吸になるタイプです。気道が塞がることはありませんから、いびきの症状は現れません。

睡眠時無呼吸症候群の検査

睡眠時無呼吸症候群の検査呼吸など睡眠時の生体現象を記録して、睡眠状態を評価し、確定診断できる検査です。ポリソムノグラフィー(PSG)検査と呼ばれています。以前は入院にして検査を受ける必要がありましたが、簡易診断機をお貸ししてご自宅での検査を行うことも可能です。

睡眠時無呼吸症候群の治療

CPAP療法

圧力をかけながら吸気を送り込む装置を使った治療法です。気道が塞がるタイプの睡眠時無呼吸症候群の治療には効果が高く、世界的にも標準治療となっています。保険適用されており、出張や旅行にも形態できるコンパクトなサイズの装置を用います。

減量

軽度の睡眠時無呼吸症候群で肥満がある場合、痩せることが症状改善につながります。健康のためにも標準体重まで減量に努めましょう。

マウスピース

顎の形状などによって睡眠時無呼吸症候群が起こっている場合に有効な治療法です。「スリープスプリント」というマウスピースを睡眠中に装着します。これにより顎が少し前に出て固定されるため、気道が塞がりにくくなります。マウスピースは専門のスキルを持った歯科医師が、歯並びに合わせて作製するため、適正があると判断され、マウスピース治療をご希望の場合には、治療の経験豊富な連携医療機関の歯科口腔外科をご紹介します。口腔内の治療を行ってからでないとこの治療がスタートできない場合もありますので、歯科口腔外科の受診は必須です。

外科的手術

扁桃腺腫大やアデノイドが気道を塞いでいる場合に検討します。こちらの症状は耳鼻咽喉科での治療が必要になりますので、治療の経験豊富な連携医療機関の耳鼻咽喉科をご紹介します。

03-3979-0901
一番上に戻る